模型のプロフェッショナル
--模型をみる、それは飛ぶ鳥、あるいは神になって世界をみることである--
建築写真家であり模型家でもある「ヤリ・イエッツォネン」氏の言葉だ。
孝和建設にも模型家が一人・・・
アラ・イエッツォネンこと「新井 翠」氏。
広報・巡回をこなしつつ、模型の作成も手掛けている。
我々はそんな模型制作中の彼女を追った。
AM 8:00
事務所に入ると完成間近の模型に木を当てがう新井氏の姿があった。
― おはようございます。ずいぶん早くから作業されてますね?
「はい、余裕を持った行動、これが良い模型を作るコツなんです(笑)」
模型に木を植えながらそう話す新井氏の言葉にプロの気概を感じた。

AM 9:00
朝礼を終え、コーヒーを片手に席につく。
― もうすぐ完成ですか?
「ええ、あとはウッドデッキを作って建物を敷地に付ければ終わりです」
― 見ていると細かい作業ばかりですが、嫌になったりは?
「一度もありません、もともと細かい作業が好きなんですよ(笑)」
そう語る彼女の目に、迷いは無かった。
AM 10:00
木の板を取り出した彼女は、おもむろにカッターに手を伸ばす。
― この木の板は何ですか?
「これはバルサ材といって、木目の外壁やウッドデッキを表現するのに使うんです」
そう言いながらカッターを裏返し、刃の背の部分でバルサ材にラインを入れていく。
素早い彼女の手つきに、ただただ圧倒されるばかりだ。
あっという間に1/100のウッドデッキが出来上がる。

「私用で買い物に行っても、模型で使えるような材料がないか自然と探してしまうんです。
職業病ですね(笑)」
そう言って笑いながらも、プロの目は光っていた。
AM 11:00
急に新井氏の動きが慌ただしくなる。
― どうしたんですか?
「模型が完成したので、日が入る場所に移動します」
どういうことだろうか、我々は彼女の後を追った。
AM 11:05
新井氏が立ち止まる。
「ここがいいかな」
そう言って模型を置くと、ポケットからスマホを取り出した。
「窓の近くの方が写真映えするんですよ(笑)」
どうやら完成した模型を写真に収めるようだ。
スマホを巧みに操作し、真剣な眼差しでシャッターを切る。
ふと模型に目をやると、そこには1/100の「建物」が確かに存在した。
模型を見下ろす我々が、まるで鳥になって空を飛んでいるような気分だ。

AM 11:30
ひととおり写真を撮り終えた新井氏は語る。
「この子(模型)たちがお客様の手に渡って、喜んでもらえる。
手放すのは惜しいけれど、それがこの子たちのためになると思うと
不思議と寂しくありません、またがんばろうって気持ちになります(笑)」
そう言って模型を見つめる彼女の目は、優しくも力強く見えた。
常に表現の方法を考え、切磋琢磨して新しい模型を生み出す新井氏。
この地に建物が建つ限り、彼女の模型家としての道は続く・・・

建築写真家であり模型家でもある「ヤリ・イエッツォネン」氏の言葉だ。
孝和建設にも模型家が一人・・・
アラ・イエッツォネンこと「新井 翠」氏。
広報・巡回をこなしつつ、模型の作成も手掛けている。
我々はそんな模型制作中の彼女を追った。
AM 8:00
事務所に入ると完成間近の模型に木を当てがう新井氏の姿があった。
― おはようございます。ずいぶん早くから作業されてますね?
「はい、余裕を持った行動、これが良い模型を作るコツなんです(笑)」
模型に木を植えながらそう話す新井氏の言葉にプロの気概を感じた。

AM 9:00
朝礼を終え、コーヒーを片手に席につく。
― もうすぐ完成ですか?
「ええ、あとはウッドデッキを作って建物を敷地に付ければ終わりです」
― 見ていると細かい作業ばかりですが、嫌になったりは?
「一度もありません、もともと細かい作業が好きなんですよ(笑)」
そう語る彼女の目に、迷いは無かった。
AM 10:00
木の板を取り出した彼女は、おもむろにカッターに手を伸ばす。
― この木の板は何ですか?
「これはバルサ材といって、木目の外壁やウッドデッキを表現するのに使うんです」
そう言いながらカッターを裏返し、刃の背の部分でバルサ材にラインを入れていく。
素早い彼女の手つきに、ただただ圧倒されるばかりだ。
あっという間に1/100のウッドデッキが出来上がる。

「私用で買い物に行っても、模型で使えるような材料がないか自然と探してしまうんです。
職業病ですね(笑)」
そう言って笑いながらも、プロの目は光っていた。
AM 11:00
急に新井氏の動きが慌ただしくなる。
― どうしたんですか?
「模型が完成したので、日が入る場所に移動します」
どういうことだろうか、我々は彼女の後を追った。
AM 11:05
新井氏が立ち止まる。
「ここがいいかな」
そう言って模型を置くと、ポケットからスマホを取り出した。
「窓の近くの方が写真映えするんですよ(笑)」
どうやら完成した模型を写真に収めるようだ。
スマホを巧みに操作し、真剣な眼差しでシャッターを切る。
ふと模型に目をやると、そこには1/100の「建物」が確かに存在した。
模型を見下ろす我々が、まるで鳥になって空を飛んでいるような気分だ。

AM 11:30
ひととおり写真を撮り終えた新井氏は語る。
「この子(模型)たちがお客様の手に渡って、喜んでもらえる。
手放すのは惜しいけれど、それがこの子たちのためになると思うと
不思議と寂しくありません、またがんばろうって気持ちになります(笑)」
そう言って模型を見つめる彼女の目は、優しくも力強く見えた。
常に表現の方法を考え、切磋琢磨して新しい模型を生み出す新井氏。
この地に建物が建つ限り、彼女の模型家としての道は続く・・・
